わんちゃん・ねこちゃんの肥満

ぽっちゃりしたかわいい体型、おやつをおねだりしてくる愛らしい姿…ついついあげてしまいますよね。
私も獣医でありながら「〇〇ちゃんかわいいね!」と言ってついあげてしまいます。
院長に「長尾がそうやって甘やかすから痩せへんのや!」と怒られたことも…(苦笑)

ですが現在、動物病院に来院するわんちゃん・ねこちゃんの約半数近くが肥満だと言われており、大きな問題の一つになっています。

肥満のリスク
肥満のリスク肥満は適正体重の子に比べて、呼吸困難、心臓病、胆石などの胆嚢疾患、皮膚病、糖尿病、椎間板ヘルニアや関節炎・靭帯の断裂などの骨関節疾患、尿石や膀胱炎など、非常に多くの病気に繋がる危険性があります。また、全身麻酔が必要になった場合も、そのリスクが増してしまいます。夏場は熱中症のリスクも…。

うちの子は肥満?
まずは、うちの子は肥満じゃないかな?肋骨が触れるか、お腹のくびれはあるか、見てみてください。肋骨が触れない!くびれがない!…それは肥満です。
自宅で体重を測ることも可能です。ご家族が動物を抱っこして体重計に乗り、その後自分の分の体重を引けば、動物だけの体重がわかります。同時に自分もわかります…。

肥満対策
では、おうちでできる肥満対策は何でしょう。
わんちゃんねこちゃんのダイエットは、主に食餌療法になります。
1.一つはごはんです。ご飯の種類によってカロリーも様々です。どんなごはんを、どのぐらい食べているのか見てみましょう。ただし、太っているからといってただ減らせばいいというわけではなく、減らしすぎると栄養不足に陥ってしまう可能性もあります。
2.二つ目はおやつです。ついつい与えすぎていませんか?おやつ一つでも、動物の体は小さいので、私たちが思っている以上のカロリーが含まれています。1日でどれぐらいのおやつを食べているのか、見てみましょう。

実際はご家族が肥満に気付かれていない場合も多く、来院時に肥満を指摘されて初めて知るということも非常に多いです。
肥満なのかわからない場合は、一度ぜひ動物病院へ!
食生活をどう変えていったらいいのかも、相談してくださいね。その際にはぜひ、今食べているごはんをご持参ください。その子にあったおすすめのフードをご紹介します。
肥満対策をすることで、大切な家族の健康を維持し、たくさんの病気から守ってあげましょうね。

また、現在当院ではロコモティブシンドロームキャンペーンを実施中です♪
ロコモティブシンドロームについてはこちらをごらんください。
肥満とロコモは、とても密接な関係があります。
関節炎や筋肉の低下、隠れた痛みはないですか?チェックしてもらいましょう!

ちなみに我が家のコロンは、夏なので毎年のごとく痩せていますが…
缶詰食べて、モエギキャップ飲んで、まだまだ頑張ります!

獣医師 長尾