動物の眼科 第2回

こんにちは。
泉南動物病院で眼科を担当している、獣医師の伊原です。
今日は当院で使用している眼科器具についてご紹介したいと思います。

まずは代表的な検査、スリットランプ検査についてのお話です。

スリットランプは細隙灯顕微鏡ともいい、光をあてて目を拡大して観察する検査機器です。
細い光をあてることで、眼の表面の角膜から、その奥に続く前眼房、水晶体、硝子体という構造物を詳細に観察することができます。
動物の小さな目も拡大して観察することで、瞼の逆まつげや、角膜潰瘍(目の表面の傷)、初期の小さな白内障など様々な病気を発見できるのです。

実際に検査を行うときは、こんな感じです。

動物さんって、じっとしていないから検査なんてできるの?と思われる方もいますよね。
もちろんじっとしてくれないと、しっかり観察できないので、看護師さんに頭と体を支えてもらいながら検査をしています。
どうしても検査器具が怖くて嚙みついてきてしまう子は、口輪をして検査することもあります。
とても怖がりな子は暴れてしまって検査ができない場合もあります。
そんな時はその子の体調と相談し、鎮静薬(少し眠くなったり、気持ちが落ち着くお薬)を服用して来院していただくこともあります。
ご家族と一緒だったら頑張れる!という子は、ご家族に協力してもらうこともありますよ。

当院ではスリットランプ検査での映像をご家族にお見せしながら、病気の説明をおこなっています。
獣医師もご家族も同じ映像を見ることで、病気が悪化しているのか、改善しているか、お互い理解しながら今後のお話しをすることができるようになりました。
例えばこれは、角膜にできた傷が徐々に治っている写真です。


写真を残すことが、眼科専門病院との連携も図りやすくなっています。
当院では、眼科専門病院にお勤めの光本恭子先生による眼科特別診察を実施しています。
眼科特別診察は、当院が初診の患者様でも受けることが出来ますので、まずはお電話でお問い合わせください。
眼科専門外来について

*症状によっては、事前に伊原の診察をお勧めする場合がございます。ご了承ください。

獣医師 伊原