口腔内腫瘍セミナーがありました。

こんにちは。

獣医師の岩井俊祐です。

当院では、診察のレベルアップのために、定期的に院外の先生をお呼びして、獣医師スタッフ限定セミナーを開催しています。
このたびは、どうぶつ腫瘍センター・センター長の中野優子先生による腫瘍科セミナーがありました。
今回のテーマは「口腔内腫瘍」でした。


口の中にできる腫瘍といってもたくさんあります。セミナーでは発生が多い口腔内メラノーマと扁平上皮癌について勉強しました。
いずれの腫瘍も悪い腫瘍であり、痛みを伴うものになります。それによって食欲が低下したり、ヨダレがでたりします。
治療としては外科的治療や放射線治療、抗がん剤治療などがあります。痛みの緩和から顎を切除する場合もありますが、その後のご家族の負担を考えるとどう治療すべきか悩ましく、頭を抱えました。もし、このような症例に対峙することがあれば、動物とご家族にとってベストな治療プランを提示できればと思いました。

皆さんの愛犬、愛猫は食欲がなくなったりヨダレが多くなったりしていませんか?
もしかしたら、口の中に腫瘍があってそれが原因で食べ難くなっているかもしれません。診察室で、口の中を触ると嫌がる子は多いです。口の中の異常をいち早く発見するためには、普段から、お家で口の中を観察する習慣をつけましょう。歯磨きの時に、毎日観察できればいいですね。

小さな変化を見逃さず早期発見のためにも診察に来られた際には、ご家族と一緒に日頃の口腔内チェックをする必要があると感じました。獣医師が病気を見つけ治療するのではなく、ご家族と一緒に愛犬、愛猫の健康を守っていきたいです。

獣医師 岩井