選んで良かった!腹腔鏡~カルテNo.5 膀胱結石摘出術~

当院では3年前から動物の体に優しい手術方法として腹腔鏡システムを導入しています。
主に避妊手術のために使用されることが多い腹腔鏡ですが、避妊手術以外にも動物の負担を減らすために使用できる手術として膀胱結石摘出術が挙げられます。

今回ご紹介するのは手術当時12歳のマルチーズのベリー君、とってもやんちゃな男の子です。

健康診断の際に4mm大の膀胱結石のかたまりが見つかりました。

↑中央の白いかたまりが結石です。

まずはご飯を変更して結石を溶かす治療を行いましたが、2カ月経っても結石は溶けなかったために手術による摘出を計画しました。その際少しでもベリー君の負担を減らしてあげられるようにとご家族は腹腔鏡を使った手術を希望されました。

通常の膀胱結石摘出術では約6cmの傷口が必要となりますが、腹腔鏡を使った手術ではその1/3の約2cmの傷口での手術が可能となります。カメラを用いて拡大された映像を見ながら手術することができるため、細かな結石の取り残しを最小限にできることも大きな利点となります。

↑中央が傷口です。


↑複数の結石がかたまりとなっていました。

ベリー君は無事に全ての結石を取り除くことができ、手術翌日には元気に退院することができました。
膀胱結石の治療についてお悩みの方は是非一度当院スタッフまでご相談ください。

副院長
獣医師
河村