耳科👂診察 -6.ウェスティの外耳炎-

こんにちは。耳科担当獣医師の小谷です。
今回はビデオオトスコープで耳洗浄を実施し外耳炎治療を行った症例をご紹介します。

ウェストハイランド・ホワイトテリアのプアンちゃん。
慢性的に外耳炎があり、耳垂れが出てなかなか治らないとのことで来られました。
またプアンちゃんは病院が苦手で、以前まで通っていた病院では診察台にも乗れなくなってしまっていたとのこと。

初めての来院時は、おやつを食べながら診察台に乗る練習だけ行いました。
次の診察の時はウェット缶を食べてくれている間に採血をすることができました。
3回目の来院では、耳を触らず耳垢の検査だけできました。

耳垢検査では複数の菌の感染が検出され、治療には適切な耳洗浄と点耳が必要でした。
プアンちゃんの場合は、診察室には慣れてくれましたが、耳の中の観察や処置はトラウマが残ってしまっているようなので、全身麻酔下ビデオオトスコープでの治療を実施しました。

ビデオオトスコープで耳道を観察すると、耳垢がつまって鼓膜も見えない状態でした。
耳の奥に詰まっていた耳垢や、ヘドロのようにどろどろになった耳垢をごっそりと洗浄しました。

↑耳道に耳垢が詰まっている様子
がっちり詰まっていて、そのままでは取れません。


↑耳垢を洗浄液で浮かせて、カテーテルなどを用いて水流を使いながらかき出します。


↑きれいになった耳道
鼓膜もきれいに洗浄し、落ちている毛は鉗子で除去します。

この状態で点耳薬を入れるとうんと効きがよくなります✨

プアンちゃんの場合は通院時に耳処置をすることができないので、2回セットで洗浄を実施しました。その後は耳がすっきりしたからか施術前よりも耳を触らせてくれるようになり、少しずつ自宅で点耳をすることもできるようになったそうです!
今回の施術で、プアンちゃんがずっと感じていた不快感を取り除けたようで良かったです。

耳の洗浄は外耳炎を治療するうえで欠かせません。
外耳炎が再発・慢性化している場合には、中耳炎の有無もあわせて評価するためにも、一度ビデオオトスコープでの施術をおすすめします。
気になる方は獣医師にご相談ください。

獣医師 小谷