酸化防止剤

2020.11.13

コラム

私は前職、ロイヤルカナンのお客様相談室で勤務しておりました。
そこではフードに関して色々なご相談を受けるのですが、今日はその中でも問い合わせの多かった、酸化防止剤(BHA)についてお話したいと思います。

酸化防止剤とは

ワンちゃんネコちゃんは本来、私達人間と比べて必要なエネルギーを脂肪から得る割合が多く、ペットフードは人の食べ物と比べると脂肪の含有量が高めになっており、脂肪の酸化を防ぐため、酸化防止剤が添加されています。
フードが少しでも酸化すると、ワンちゃんネコちゃんが嫌がる臭いの成分(ヘキサナールなど)が発生します。
フードの酸化を防ぐことで、単に保存性や安全性を保つだけでなく、嗜好性も維持することができるので酸化防止剤はドライフードには必要不可欠なものなのです。

その酸化防止剤のBHAは発がん性があると聞きましたが本当でしょうか?

ありません!!
そんな危険なものが、フードに入っていたら大変ですよね(汗)
危険なものとわかっているものであれば、安全な日本で販売されるのは不可能だと思います。
BHAは食品・医薬品・化粧品に添加することが許可されている物質で、人用の食品では油脂(特にバーム油)、バター、ラード、魚介乾製品などに使用されているんです!
では、なぜそういうことが言われているのでしょうか・・・?
1982年に、ラットを使った実験で、確かに前胃に発がん性が報告されました。それもその量は使用基準値の500倍以上!

その後の実験で、犬猫などの前胃がない動物には、BHAを高い濃度でフードに添加しても発がん性はどの臓器にも見られず、BHAによる発がんは、前胃のある動物に限られると結論づけられたのです。
内容とは少し異なる情報が、インターネットで広まってしまったようですね。
BHAの発がん性試験で、『どれくらいの量を与えると発がん性が認められるか』がはっきりわかっており、【それ以下であれば副作用が発生しない】ことになります。
ペットフードに含まれるBHAの基準値はもちろん発がん性を認める量よりもかなり低く設定されており、またこの基準値の100倍の量を摂取しても病理学的変化は認められないのです。

それでも一生食べていても大丈夫ですか?蓄積されませんか?

毎日この量を食べ続けたとしても健康に影響は及ぼしません!!
摂取した酸化防止剤は約2日で尿や便で体外に排出されるので蓄積されることはないんです♪

BHA以外の酸化防止剤はありますか?

ローズマリーエキスやミックストコフェロールがあります。
ローズマリー抽出物は天然由来で高い酸化防止力があり、食材の味やにおいに影響を与えず、熱にも強い特徴が!!! ドライフードにはかなり有用みたいです。
安全なものでしっかり酸化を防いで、ワンちゃんネコちゃんに美味しく食べてもらいたいですね♫


これは余談ですが、2007年 カリフォルニアで28歳の女性が5時間くらいかけて
あるものを約6.6L摂取したところ、4時間半後に中毒症状によって死亡しました・・・☠
さて、あるものって何だと思いますか??

なんと、【水】なんです!!
一見安全そうなものでも、量を誤れば毒にもなってしまうんです。

インターネットの情報は、便利で役立つことも多いですが、信頼できるサイトかどうかも判断していく必要があるので注意してくださいね!
フードのことで何かわからない事がありましたら、お声がけください♪

動物看護師 岡本