せんなん通信

大地震を経験して。

2018.06.20

この度の大阪北部地震で命を落とされた方にはご冥福をお祈り申し上げます。
また被災された皆様にお見舞い申し上げます。
私もお休みをいただきまして、ご迷惑をおかけしております。私は現在、箕面市に住んでいます。
今、箕面市では小さな揺れを感じることはありますが、ライフラインも無事でほぼ普段通りの生活ができています。

今回の地震で、愛猫 小梅(18歳)との生活を守るために普段から備えをしておくことの重要さを痛感いたしました。
今回は愛猫に必要と感じたことではありますが、ワンちゃん、うさぎさん、ハムスターさん、様々な愛する動物たち家族のために必要なことだと思いますので御一読ください。

今回の地震の数日前、恥ずかしながら、うちの小梅さんは数回の脱走を繰り返していました。
と言ってもすぐに気がついて探し回り、声掛けをしたらすぐに帰ってきてはいたのですが、その時に首輪を失くしてきたのです。
猫の首輪は狭いところにもぐりこむという猫の性質に配慮し、何かに引っかかって引っ張られると簡単に外れるようになっているものが多いです。
もれなく小梅の首輪もそうで、どこかに引っ掛けて失くして帰って来たわけです。
首輪には名前や住所、電話番号が書いてあるプレートをつけていました。
すぐに新しい首輪とプレートを用意し装着済みではありましたが、もしも今回の地震で、パニックを起こして外に行ってしまっていたら・・・また首輪を失くしてしまっていたら・・・。
そして思いました、「あぁぁ。。。マイクロチップやっときゃよかった。。。!」そうです、普段の診察の時に私はご家族にマイクロチップをおすすめしています。
本当に必要な時が自分と小梅に来たなと感じました。
マイクロチップは皆様もうご存じだとは思いますが、直径2㎜、長さ8~12㎜の円筒形の電子標識器具で、それそれのチップには世界で唯一の15桁の数字が記録されており、この数字を専用リーダーで読み取ることで、個体識別ができます。(その動物さんの名前・ご家族の情報がわかります)
マイクロチップの埋め込みは、首の後ろに少し太い針で注射をするというイメージで、普通の状態でおこなっても痛みを強く感じることはありません。(普段埋め込みを私自身がやっていてそう感じています。)ご心配な方は、例えば避妊手術などで麻酔をかける際に同時にやってもらうといいと思います。
※マイクロチップについて(環境省のホームページが開きます)

今回の地震の際に、正直、小梅のことを気にしている余裕は私にはありませんでした。
4歳のわが子を抱きしめながら揺れがおさまるのをただ耐えていることしかできませんでした。
だからこの時小梅がどこにいてどんな状態だったのかはわかりません。
揺れが一旦おさまって、冷静になろうと自分に言い聞かせ、そうか外に出たほうがいいかもしれない、いや待てよテレビで状況把握か?!とわが子を抱きかかえ右往左往していました。
その時に小梅が私のそばに来たのです。「そうや!ウメも連れていかな!!」ひどい話だと思いますが、私は小梅を連れて逃げるという大事な使命を忘れるところだったのです。そのまま小梅のケージを2階に取りに行きました。
ところが普段使わないからと物置の奥にしまいこんでいて、さらに物置の中は地震で物が散乱してしまっていて取り出すのに苦労しました。
今回は幸運にもその後に大きな地震が来なかったし、津波の心配もなかったから良かったものの、もしこの地震の後にもっと大きな地震がきたり、津波から急いで逃げないといけない状況だったら。。。考えただけでも震えます。

お恥ずかしい話ですが、その日の午後になってやっと非難持ち出し用の荷物をまとめることができました。大人と子供の分、そして小梅の分です。
小梅の持ち出しグッズはケージの中にペットシーツと1週間分の食事とリュックに水です。もちろんもっと必要なものはあると思います。
でも実際に主人が仕事中、自分一人で子供と小梅を連れて、そのうえで背負って持ち運ぶことができる量というのは限られてきます。
自分の動物にとって最小限の必需品が何か、皆さんも日ごろから考えておいてください。病気をもってる動物さんならお薬や食事も絶対にいりますもんね。
次に、実際に避難所に行くことをリアルに想像しました。
そして思ったのは、小梅は中に入れてもらえないだろうな、ということでした。
小梅は外に連れ出されると大きな声で鳴き続けます。それでなくても不安を抱えて過ごしている避難所で小梅のこの声を聞き続けるのは家族の私でもストレスを感じると思います。そうなったら、車かテントで自主避難だなと思いました。
小さなポップアップテントは常に車に積んであるので、それも持たないとダメだな。リアルに考えてみると必要なものは多くなるものですね。
さらに、避難所には動物が苦手な人、アレルギーを持っていたり、病気やケガをしている人もいると思います。
そのような方たちに、動物との避難を受け入れてもらうためには、動物の管理をきちんとすることだと思います。
寄生虫予防(ノミやマダニ)、病気の予防(消化管内寄生虫の予防や、イヌなら狂犬病の予防)糞尿の始末です。
そういった最低限のことをしっかりやっていれば避難所でも肩身の狭い思いをすることは減ると思います。
※災害時におけるペットの救護対策ガイドライン

愛する動物たちを守るため、日頃から動物の健康管理はもちろんのこと、万が一起きる想定外のことに対しても準備をしておいてください。
恐怖というものは、未知なものへの恐怖と、準備不足なことへの不安でどんどん膨らんでいくのだと今回の地震で痛感しました。
普段から災害が起きたときに必要なことを学び、必要なものを準備しておくことでこの恐怖はかなり軽減できると思います。
皆様の恐怖が少しでも減ることを祈ります。

獣医師 宮崎
s-koume

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