せんなん通信

ねこちゃんの全臼歯抜歯について

2017.07.01

ねこちゃんで

・フードの食いつきが悪い

・よだれがひどい、くちゃくちゃしている

・口が痛そう

という症状はありませんか?

 

もしかすると歯肉口内炎という口の病気かもしれません!

 

〇難治性歯肉口内炎とは…

抗生剤や歯科処置など歯周病の治療をしても治らない歯肉や口腔粘膜の炎症で、ねこちゃんの6~7%(15頭に1頭)でみられます。

 

何が原因かはっきりとわかっていないことが多く、口腔内の細菌、ウイルス、免疫反応など、色々な原因が関係しているといわれています。

 

〇症状

文頭にも挙げていますが、他には

・ごはんをこぼす、飲み込めない、ドライフードを嫌がる

・口臭がする

・口から出血がある

・口を開けようとすると嫌がる

など、口の中が痛くて出る症状がほとんどです。

痛くてごはんを食べないことが続くと、栄養失調で命に関わることもあります。

 

〇治療法

基本は原因となっている歯の抜歯で、炎症が重度の場合は全臼歯抜歯(臼歯を全部抜く)または全顎抜歯(歯全て抜く)が必要になります。

猫

〇症例

下の写真は歯肉口内炎でごはんが食べられなかった猫ちゃんで、歯の縁の歯肉(歯茎)や頬の内側が赤く腫れて重度の炎症を起こしています。

猫1 猫2

この部分は尖った臼歯が粘膜に当たって炎症を起こしていました。

猫3

全臼歯抜歯の手術の翌日にはフードを食べられるようになりました。

この写真は術後12日目のもので、歯肉や口腔粘膜の炎症がひいています。

猫4

抜歯により口腔内の細菌などが付着する面を減らし、口腔内を清潔に保つのが一番の目的です。

早くて1~2か月、長くて数年かかる場合もありますが、60~70%はこの処置で歯肉口内炎は完治、または改善します。

 

〇歯が無くてもいいのか?

 

ごはん食べられなくなるのでは?

カリカリじゃなくて缶詰じゃないとだめ?

かわいそう…

と、思うかもしれませんがそうではありません。

 

わんちゃん、ねこちゃんの歯は、大きいものを口に入る大きさに小さくするという働きがあり、人のようにすりつぶして消化しやすくするという役割はほとんどありません。

つまり、ドライフードのように元々口に入る大きさの物であれば歯は必要ありません。

 

歯肉炎、口内炎がある方が食べにくかったり、痛みがあったりと不自由なことがほとんどです。

歯を抜くことで炎症が治まり、口が痛くなくなるのでごはんも食べるようになります。

 

これらの症状に心当たりがある飼い主さん、ぜひ一度お気軽にご相談ください。

 

獣医師 沖田

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