せんなん通信

本当に怖い!!マダニ媒介感染症

2013.04.10

暖かくなり、お散歩が気持ちの良い時期ですね。
愛犬を連れて野山や公園に行く機会も多い事かと思います。
この時期に気を付けてほしいもの、それはマダニです。

皆さんはマダニの対策をされていますか?
まだの方は早めに行ってください。
なぜならマダニは動物だけでなく、人にも様々な感染症をうつす危険な虫だからです。

マダニとは、カーペットや食品に住み着く屋内のダニとは違い、主に野外に生息しています。
草むらややぶだけではなく、市街地にもおり、春から夏にかけてもっとも活動が活発になります。

犬ではマダニが媒介する(うつす)有名な病気に、バベシア症があります。
これは血液中の赤血球にバベシア原虫が寄生し、血液を破壊することで貧血を起こす病気です。
重度寄生の場合、死に至る危険もあります。特に西日本に多い病気です。

人間では、ライム病、Q熱、マダニ脳炎などが有名です。
最近では『重症熱性血小板減少症候群』(SFTS)という病気がニュースで取り上げられています。
これは2011年に中国で特定されたマダニが保有する新種のウイルスによる感染症です。
発熱や嘔吐、血液中の血小板や白血球が減少し、死に至ることもあります。
現在までに有効な治療法やワクチンは発見されておらず致死率は10~30%と言われています。

動物にも感染すると考えられていますが、動物が発病するかはわかっていません。
空気感染、飛沫感染はしませんが、患者の血液が原因でヒトヒト感染した事例もあります。
動物の血液や体液から人へと移る可能性も否定されていませんので、注意が必要です。

このように非常に危険な病気をうつす可能性のあるマダニの対策としては、まず咬まれないようにすることが大事です。

(具体例)

・草むらに入る時、長袖、長ズボン、足を完全に覆う靴を使用し、肌の露出をさける。

・帰宅後入浴し、ダニに刺されていないかをチェックする

・マダニの予防薬を犬に使用する(スポット剤、飲み薬など)

・マダニに刺された際は、できるだけ病院でとってもらう

(マダニは皮膚にしっかりと口器を突き刺し、長時間吸血します。無理に引き抜こうとするとマダニの一部が皮膚内に残ってしまう事もあります。)

マダニ対策をしっかり行い、犬も人も安全に野外活動をおこないましょう。

 

獣医師 伊原 宏美

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