せんなん通信

フェレットの飼育方法

2011.10.20

エキゾチックアニマルの中でも遊び好きで、
人にも懐きやすいことで人気のフェレットさんですが、体が小さい分、
ワンちゃんやネコちゃん以上に健康管理には、注意が必要になってきます。
健康で長生きさせるためには正しい飼育環境、
病気の予防、老齢になってからのケアなど様々な知識が必要になります。


1.    生活環境

フェレットは、ワンちゃんやネコちゃんより体が小さい為、
家の中での放し飼いは、思わぬ事故に繋がってしまう危険性が高いです。
また、若齢のフェレットでは、異物摂取してしまう可能性があります。
そこで、フェレットは一緒に遊ぶ時、
運動する時以外はゲージで飼育する事をお勧めします。

ゲージの種類としては、フェレット用ゲージが一般的です。

ゲージを選ぶときのポイント 
 ●ゲージ内で遊ぶことが出来る広さがあるもの
 ●手を挟んだり、爪が引っかかったりする危険性があるので、
   ワイヤーが溶接されていてとび出しがないもの
 ●フェレットは賢く、開閉方法を見て学習するので、
   外からしっかりと鍵が出来るもの

ゲージの中に入れておきたいもの
 ●
トイレ(決まった場所で排便、排尿をする習性があります)
  しつけ方法は後ほど紹介します。
 ●給水ボトル(立ち上がった時に口元にノズルが来る高さにセットしましょう)
 ●食器(陶器の物が重さもあり倒しにくいのでおすすめです)
 ●ハンモック(寝床として最適です)
 ●おもちゃ(噛んでも良いもの、飲み込めない大きさのものを選びましょう)
 ●温度計・湿度計(室温は15~22℃、湿度は40~60%)

肉球はワンちゃんの肉球程強くはないので、
金網に直接触れないように、ウレタンボードを敷くなどの工夫をする必要があります。


置き場所としては
 
直射日光が当たらない高温多湿にならない場所
 ●静かに寝ることが出来る場所
 ●エアコンの風が直接当たらない場所

ゲージは、フェレットにとって一日の大半を過ごす場所といっても過言ではありません。
過ごしやすい環境を作ってあげて、ストレスのない生活をさせてあげましょう。

 
2.    日常のケア

食事管理
フェレットは肉食動物なので、野菜に含まれる食物繊維は消化できません。
主食としては、現在ペットショップで良質なフェレットフードが販売されています。
フェレットフードのみでも十分とされています。

※注意
与えてはいけないもの
 
●食物繊維の多い物(多量に与えると粘液状の軟便になる)
 ●チョコレートなど糖分の多い物(糖尿病なる危険性)
 ●古くなったフェレットフード(酸化すると大変危険なカビが発生してしまう)

しつけ
楽しく一緒に生活していくためには、ある程度のしつけが必要になってきます。

☆咬み癖:
さまざまな原因によって引き起こされることが多く、原因を取り除く必要があります。

  よくある例
    ●幼獣のじゃれ咬み:遊びの一環として行っているので、
     成長とともになくなることが多いです。
    ●歯の生え替わり:歯がムズムズして咬むことがあります。
     咬んでも良いおもちゃを与えてあげましょう。

☆空腹:
特に幼いころに多く、空腹時に食べることが出来ないストレスから、咬んでくることが多いです。
いつでも食べることが出来る環境にしてあげましょう。

☆トイレ:
フェレットは、もともと決まった場所で排便、排尿をする習性があります。
ほとんどの場合、ゲージの4つの角のうちのどれかに決めることが多く、
フェレット自身が決めた場所にトイレを置いてあげましょう。
また、トイレの中にあらかじめ少し便を置いておくと、スムーズに覚えてくれることが多いです。

☆適度な運動:
運動が不足してしまうと、ストレスが溜まるだけではなく筋肉が弱ってしまい、
健康を維持する事が出来ません。
しかし、フェレットはワンちゃんの様に、運動の為に外へ散歩に行くことはあまりありません。
フェレットに必要なのは“散歩”ではなく“遊び”が必要になります。
毎日、決まった時間、たくさん遊んで健康維持を目指してください。

 ゲージから出して遊ぶ時の注意点
  ●
家具の間など逃げ込める隙間を塞ぐ
  ●咬まれて困るものは片付ける(電気コードなど動かせないものは隠す)
  ●拾い食いする危険性のあるものはないか確認する
   (ゴム製品は咬み千切って飲み込むことがあるので片付けましょう

3.    病気の予防

予防できる病気
 ●犬ジステンパー
   空気感染する伝染病で症状としては、目やに、鼻汁、咳、高熱、元気消失、食欲不振が見られます。
   死亡率がほぼ100%のとても怖い病気です。
 (予防の方法)
   一年に一回のワクチン接種で予防する事が出来ます。
   ワクチン接種後、まれですが体調をくずすフェレットがいるので、
   フェレットの体調がいい時を選ぶのはもちろんのこと、時間にも余裕がある時を選んでください。

 ●フィラリア症
   蚊がフェレットを吸血した際に、フィラリアの子虫を移すことで感染する病気です。
   子虫は、体の中を移動しながら成長し、最終的に心臓に住み着きます。
   ワンちゃんの病気としては知られているフィラリア症ですが、
   ワンちゃんに比べ心臓の小さいフェレットは、
   1匹でも心臓に成虫が住み着くと死亡する恐れがあります。
   この病気は、予防をしっかりと行えば100%防ぐことが出来ます。
 (予防の方法)
   月に一度投薬をするだけです。
   予防薬には飲み薬と背中に滴下する液体の薬があります。
   どちらの予防薬も、蚊が活動し出して1ヶ月後から、蚊がいなくなって1カ月後まで、
   大阪だと最低でも4月から12月末まで投薬を行ってください。
   しかし、室内だと年中蚊が活動できる環境であることが多いので、通年投薬する事をお勧めします。

注意したい病気
 ●インフルエンザ(人間)
   特にこれからの季節注意が必要になってくるのがインフルエンザです。
   フェレットには人のインフルエンザがうつります。
   症状としては、目やに、くしゃみ、咳下痢、食欲不振や脱水が見られます。
   人と同様、死亡する恐れのある病気です。
 (予防方法)
   フェレットにはインフルエンザワクチンがありません。
   そこで、予防方法としては、感染している人やフェレットを近づけないようにしましょう。
   そして私たち人側が、ワクチンを接種するなど、
   インフルエンザにならないように予防することが大切です。

4.    老齢フェレットの特別ケア

フェレットは3歳を過ぎたころから、老齢特有の問題が現れはじめます。
健康で長生きするには、生活環境を老齢用に改善する必要があります。

 1.若齢のフェレットでも、1日の7割を寝て過ごすと言われています。
   老齢になれば、若い時以上によく寝るようになります。
   心地よい寝床を作ってあげましょう。
   また、眠りたがっている時は、邪魔をせずに寝かせてあげましょう。

 2.老齢になると関節が弱くなったり、固くなったりすることで、動くことが困難になります。
   ゲージのステップに上がりやすくするために、
   少し坂をつけてあげるなどの工夫をしてあげましょう。
   また、排便、排尿の回数も増えるので、トイレの数を増やすなどして、
   すぐにトイレに行けるようにしてあげましょう。

健康維持のためには、生活環境の改善以外にも定期的な健康診断が必要不可欠です。
フェレットは、ワンちゃんやネコちゃん以上に急速に年をとります。
最低でも半年ごとの健康診断をお勧めします。

動物は、人の言葉を話すことができません。
日ごろからたくさんスキンシップをとって、よく観察してください。
そして、小さな異変に気付いてあげてください。
小さな異変が病気の早期発見、早期治療に繋がります。

看護士 木村

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