せんなん通信

歳だからと諦めないで~猫の関節炎~

2016.03.15

 

猫ちゃんも高齢化がすすみ、それに伴い高齢でみられる病気が増えてきています。

その一つが「関節炎」です。

最近うちの猫の動きが悪くなったと感じることはありませんか?歳だからしょうがないと諦めていませんか?もしかしたらそれは歳のせいではなく、関節炎かもしれません。

・関節炎の猫ちゃんって多いの?

症状のない元気な猫ちゃんでも約6割が関節炎といわれています。

加齢に伴い、関節炎になる猫ちゃんは増加し、5~10歳の猫ちゃんでは約7割、11歳以上では約9割が関節炎といわれています。

・関節炎になるとどのような症状が出てくるの?

足をひきずる
高い所に登れない
爪とぎや毛づくろいがうまくできない
足を触ると嫌がる
特定の部位を過剰に舐める

上記のような症状がみられれば関節炎の可能性もあります。

また、症状がない場合でも関節炎を患っている可能性があります。

・治療はどうすればよいの?

残念ながら一度関節炎になってしまうと完全に治すことは困難です。

しかし、治療を行うことで症状を和らげる(痛みを和らげる)ことは可能です。

◇体重管理

肥満は関節炎を悪化させる要因の一つであり、日本の飼育猫の2頭に1頭は肥満といわれています。

体重を減らすことは容易ではなく、ただ食事量(カロリー)を減らせばよいというものではありません。

脂肪を分解する栄養素が含まれた減量用のごはんにかえる必要があるため、獣医師と相談しましょう。

◇運動

運動は関節周囲の筋肉を強化するために必要不可欠です。

関節炎の猫ちゃんは動きたがらないことが多いですが、食事を数カ所に置くなど適度に運動できるような環境を作ってあげましょう。

◇痛み止め

関節炎で動きがにぶくなった猫ちゃんに痛み止めを与えると、「若返ったように元気になった」といわれることがあり、関節炎に有効なお薬です。

しかし、痛み止めは過剰に与えてしまうと胃腸障害や腎障害を引き起こす可能性があるため、必ず獣医師と相談し、その子にあった量を与えるようにしましょう。

◇サプリメント

サプリメントは痛み止めと異なりすぐに効果のみられるものではないですが、長期間使うことにより効果がみられるようになり、副作用がほとんどありません。

・最後に

関節炎は命に関わることはまれですが、痛みや不快感により猫ちゃんの生活の質を落としてしまいます。また、猫ちゃんは痛みを表現するのが苦手な動物であるため、関節炎を見逃してしまいがちです。

まずは、猫ちゃんの関節炎は身近な病気であることを認識しましょう。

獣医師 伊藤 敏生

 

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