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診療案内

腫瘍科

動物の予防医療の発展に伴い、ご家族と動物が一緒に過ごす時間は飛躍的に伸びています。
一方それに伴い、がんを患う動物も増え、現在、犬では2頭に1頭・猫では3頭に1頭が、がんが原因で亡くなっています。
人と同様にがんは動物にとっても最大の敵であり、そのがんと闘うためには「適切な診断」「適切な治療」が必要となります。

「適切な診断」とは?

がんを診断することだけではなく、どこまで広がっているのか? 転移はしているのか? などを正確に判断することだと考えています。
またがんを患っている動物は高齢のことが多く、その他の病気(心臓病や腎臓病など)も患っている可能性があり、これらも併せて診断する必要があります。
この「適切な診断」ができないと「適切な治療」はできません。

「適切な治療」とは?

その動物とご家族にとっての最善の治療およびケアを行うことだと考えています。
がんの治療には主に根治治療(がんと闘う治療)と緩和治療(動物の苦痛を和らげる治療)があります。

根治治療はがんと闘う治療であり、がんをできるだけ体から取り除くことを目的とした治療です。
根治治療を行うことが結果として動物の苦痛を取り除くことにつながることも多々あります。

一方でがんが予想以上に進行・転移していたり、他の病気に患っていたりすることで、根治治療が行えない場合もあります。
この場合に行うのが緩和治療であり、がんと闘うのではなく、がんによる苦痛を和らげ、動物のQOL(生活の質)を改善することを目的とした治療となります。
がんと闘うことができなくても動物のためにできることはあります。

がんに限ったことではありませんが、「病気だけを診るのではなく、動物を診る」ことを意識して日々診療を行っています。
愛犬・愛猫ががんを患ってしまい、ご不安な方がいらっしゃいましたら一度ご相談ください。
その子のためにできることを一緒に考えていきましょう。

獣医師長腫瘍科担当伊藤 敏生