せんなん通信

慢性腎臓病について

2019.11.06

前回もご案内しましたが、当院ではただいま健康診断のキャンペーンを実施中です。
肥満度や歯周病、皮膚病、胆泥症、皮膚や臓器のできもの、ホルモンの病気(甲状腺機能亢進症やクッシング症候群など)…健診にて新たに病気が判明したワンちゃん・ネコちゃんもいます。
その中でも出会うことの多い、慢性腎臓病についてお話ししたいと思います

<そもそも腎臓の働きって?>

腎臓は、血液を濾過し、余分な老廃物や塩分を取り除き、不要となったものを尿として体の外に排出しています。
その他にも、尿の濃さを調節して体の水分量を保つ・血圧を調節する・ホルモン生成など、重要な働きをしています。

<慢性腎臓病とは?>

実は様々な原因がありますが、共通しているのは、少しずつ腎臓の機能が低下していく病気だということです。そして、慢性的に失われてしまった腎機能が回復することはありません。悪化していくことで、尿毒症と呼ばれる、体から毒素を排出できなくなってしまう状態を引き起こし、最終的に死亡してしまいます。
※つまり、慢性腎臓病では、早期に腎機能の低下に気づき、進行をいかに遅らせてあげられるかが重要になってきます。

<注意する症状は?>

食欲低下、体重減少、脱水、嘔吐、水をよく飲む、尿の量が増える、などの様々な症状が認められます。このような症状は見落としてしまいがちで、発見された時には腎臓は残り1/3の機能しか残っておらず、ある程度まで進行してしまっていることが多いです。

<必要な検査>

血液検査、尿検査、レントゲン・超音波検査などを組み合わせて診断します。
腎臓病の早期発見に重要なのが尿検査で、尿が薄くなっていることは、血液検査よりも先に異常として認められることが多いです。また、外部の検査会社に委託して調べる血液検査にて、さらに早期に腎臓病を発見できることもあります。
また、高血圧や蛋白尿、脱水具合など、腎臓病をさらに悪化させる因子が存在していないかも定期的に確認していくことが重要です。

<治療>

慢性腎臓病の治療の目的は大きく二つあります。
①進行を遅らせる
代表的なものが食事療法です。腎臓病のために作られた食事に変更することで、進行を遅らせることができるとわかっています。
ただし、むやみに食事療法を始めてしまうと、筋肉が減りさらに痩せてしまう、脱水が進行してしまうなど、状態が悪化してしまう可能性もあるため、獣医師の指導のもと食事療法を始めていきます。
他には、活性炭やリン吸着剤の投与などがあります。
②症状を抑える
脱水や嘔吐など、実際に認められている症状に対して、皮下点滴や吐気止め・胃薬の投与などを行っていきます。

慢性腎臓病についてお話しをしてきました。
早期発見・早期治療には、早期検査が重要です!
健康診断のキャンペーンは11月いっぱいまでです。
腎臓病のチェックの尿検査は、朝一番の尿での検査がおすすめです。
詳しくは病院スタッフまでお声がけください。

ちなみに…私の実家にいるコロンも、腎臓病・甲状腺機能亢進症で治療中です。
なんだか痩せてきたな…ということで、近くの病院で健康診断をしていただき、見つかりました。
投薬と食事療法で治療中です。
たまに薬をプッ!と吐き出します。廊下に落ちていることもあるんだとか。
毎日お薬を飲ませようと闘ってくれている母に、感謝です。

獣医師 長尾

ワンちゃん・ネコちゃんの尿石症の予防について

2016.01.22

秋から冬へと気温が下がるにつれて、膀胱や尿道などに石ができ、尿に血液が混じったり、尿が出にくくなったりする尿石症という病気が増えてきます。

なぜなら寒くなることによって運動量が減り、水を飲む量が減ることで、尿が濃縮されるからです。

ネコちゃんでは特に腎臓病に次いで多くみられます。犬では膀胱炎などの感染に伴って尿石ができることも考えられています。

 

尿石症を予防するには?

①新鮮なお水を与えましょう。

毎日新鮮なお水を用意してあげて下さい。水分を多くとると尿量が増え、尿が薄められ排尿の回数が増加します。
一度1日の飲水量を量って下さい。

「体重×50ml」が一日に必要な飲水量です。計算しペットボトルに入れ、そこから与えてみて下さい。

 

*ワンちゃんネコちゃんによって好みの器や環境によって違うため探してみましょう!

ワンちゃん

ペットボトル型      器型 (陶器、ステンレスなど) 外

コラム12コラム11コラム10

*ペットボトル型… うまく飲めない子がいるため器のお置き水も一緒に用意してあげて下さい。

ネコちゃん

流れるタイプ                                              お風呂場で                                             器型(陶器、ステンレスなど)

コラム9 コラム8コラム7コラム6

②適切な運動をさせましょう

運動量が少ないと、水分摂取量が減りがちです。

そして肥満も運動不足になりがちなので要注意です

ワンちゃん

お散歩、おもちゃで遊ぶなど。

ネコちゃん

おもちゃで遊ぶ、上下運動ができるキャットタワーなどを設置など。

 

③トイレを清潔にしておきましょう。

トイレが汚れていると、俳尿を我慢する事があり、膀胱に尿が溜まる時間が長くなると尿石が出来るリスクが高くなります。

*特にネコちゃんはデリケートなため、頭数につき1個以上トイレを用意しいつでも清潔に出来る環境を作ってあげて下さい。

トイレの種類

ワンちゃん

ペットシーツ           外 *排泄後は必ず処理して下さい。

コラム4コラム5

ネコちゃん

トレイ型             ドーム型

コラム2コラム3

④ストレスフリーの環境を!

ストレスがかかることにより、膀胱炎を引き起こし尿石になるリスクが上がります。安心できる環境を作ってあげましょう。

ワンちゃんの場合

・お家の中でも排泄出来るように教えてあげましょう。

・ワンちゃんは噛む欲求が強い動物なので、おもちゃなどを使い、噛む欲求を満たしてあげましょう。

*硬すぎる物は、歯茎を傷つけたり、歯が折れてしまう可能性があるので与えないようにして下さい。

ネコちゃんの場合

・身を隠すことが出来る環境を作り。安心感を与えて下さい。

・ネコちゃんは環境の変化に敏感です。なるべく生活環境を変えないようにしましょう。

 

⑤食事管理

人の食べ物は塩分が高いためミネラルバランスが崩れ、尿石症になるリスクが高くなります。

絶対に与えないで下さい。

こんな症状がでたら一度病院へ

・尿の色がピンク~赤い、血が混ざっている

・トイレでじっとしてうずくまっている

・力んでいるが尿が出ない

・尿にいく回数が多い

・トイレを失敗するようになった

・食欲や元気がない

皆さんのワンちゃんネコちゃんは大丈夫ですか?

コラム1

一度正常な尿の状態を知っておくためにも定期的な尿検査をおすすめします。

ワンちゃんネコちゃんの健康を守ってあげましょう!

 

看護師 小山 美香

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